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― 日本の伝統文様『和柄』への思い ― 
日本には古くから愛されてきた伝統的な柄、『和柄』があります。 それらには一つ一つ意味があり、五穀豊穣や開運福徳、健康や長寿、学業や芸能の成功、子孫繁栄といった祈りや想いが込められています。そこには日本の伝統行事や風習から生まれた歴史的背景や日本の伝統文化の奥深さが見えてきます。日本人として、それぞれの伝統文様に込められた祈りや意味を知ることによって、和柄が使用されたデザインの見る時の目や、受け止め方が変わってくることでしょう。
きんらん和布では、それら『和柄』を取り入れた金襴織物やインテリア・和雑貨を多数取り揃えております。

吉祥柄

縁起が良いとされる動植物や物品などをモチーフとした文様です。

南天 -厄除け-

小さい丸い実を付ける南天は、古くから「難を転ずる」の語呂から縁起の良いものとされており、現代でも縁起物や厄除けとしてお正月飾りに使われたりしてます。

亀甲 -長寿-

亀甲 亀の甲羅の模様を模した正六角形をしており、亀は万年生きると言われていることから長寿を象徴する縁起の良い柄です。

サヤ型 -繁栄 / 長寿-

サヤ型 卍(まんじ)を斜めに崩して連続させた文様。卍はインドのビシュヌ神の胸の旋毛(つむじ)を意味し、古来、そして現在も吉祥文様とされる。連続文様は「不断長久(ふだんちょうきゅう)」を表すものとして、梵字の「卍」の変形連続文様卍の意味や途切れず長く続くことから、家の繁栄や長寿などへの祈りが込められています。卍が変化してできたのが「万」だという説もあります大きな数を表す模様がどこまでもつながる様子から、家の繁栄や長寿が長く続くことを願う「不断長久(ふだんちょうきゅう)」の意味が込められています。

七宝 -円満 / 調和-

七宝文様は永遠の連鎖と拡大を意味していて、円満・調和・ご縁の願いがこめられた吉祥文として現代でも親しまれています。

植物柄

日本の四季折々の草花の容姿・特徴を美しく表現した文様で、菊文・桜文・竹文など多くの植物柄の文様があります。

菊 -長寿 / 邪気払い-

菊は日本の国花として人々に親しまれてきました。菊をモチーフにした十六菊文は天皇、皇室の紋章としても使われています。菊は中国から薬草として伝来しました。また、放射状に整った花弁を太陽に見立て、邪気を払う力があるとされています。そのようなことから「無病息災」・「延命長寿」・「不老不死」など健康面の願いが多く込められた文様です。菊文様は平安時代から用いられ、公家の着物や家具や調度品などの文様として愛用されました。室町時代からは、武家の甲冑や武具に菊の文様を使うようになりました。

松 -長寿 / 威厳-

松の木は一年中、葉を落とさない常緑樹であり、厳しい自然環境の中でも力強く育つことから、神の宿る木と言われ、古くから縁起の良い木とされてきました。他の木は生きられないような過酷な環境でも力強く育つことから「長寿」・「不老不死」・「威厳」などの意味があります。日本ではおなじみの縁起のよいモチーフで、お正月には「門松」や「松飾り」として、”歳神(としがみ)様が家を訪ねてくれるように”と、目印として玄関に飾られました。

竹 -力強さ / 子孫繁栄-

竹は、地下では地下茎を張り巡らし、土をつかんで離さないという強さを表しています。また地上では、竹がまっすぐに勢いよく伸びることから、威勢の良さを表しています。また、天に向かってまっすぐに伸び、冬も枯れないことから古来より吉祥の植物とされてきました。 その姿から「不老不死」「長寿」「力強さ」の意味がありますが、芽を増やしすくすくと育つことから「子孫繁栄」の象徴ともされます。成長が早く、生命力がある事から、子供の健やかな成長への願いが託されたとされています。

 

梅 -開運 / 安産-

 梅は冬の寒さ厳しい時期に花を咲かせることから、忍耐・生命力の象徴とされています。 学問の神様である菅原道真が梅を愛したことから、開運・学業成就のご利益があるともされています。「梅」=「産め」として安産祈願もあり「学問に励むと梅が咲く」という中国の故事から、貴族に好まれた花です。菅原道真を祀った天神信仰の普及に伴い庶民にも梅人気が広まりました。

桜 -五穀豊穣 / 繁栄 / 物事の始まり

桜は春を代表する花として日本人に古くから愛されてきました。古い言葉で、サクラの”サ”は「田の神・穀霊」、”クラ”は「神座(神のいる場所)」を意味していたため、「五穀豊穣」の象徴とされてきました。また桜といえば、花見を想像する人も多いかと思いますが、実は花見ももともと桜の下で五穀豊穣を願って行う行事だったのです。そのことから豊かさと「繁栄」を意味してきました。また、春の象徴で新たな季節の訪れを知らせることから縁起の良い「物事の始まり」も意味します。

自然柄

四季の移り変わりの中で起こる自然の現象を具現化した文様です。

露芝 

露芝 三日月形の円弧を芝の葉に見立てて、葉の上に露の水滴を置いた文様です。夏の朝の風景を表しています。

雪輪 -五穀豊穣 -

雪輪雪は五穀の精とも言われており、豊作になる吉祥の象徴とも言われます。また、雪輪は六角形を変形させた形をしており、自然界における最も美しい形を表しているとも言えます。

たてわく -上昇-

立涌文(たてわくもん・たちわくもん)はゆらゆらとたちわきのぼる水蒸気を、一定の間隔で波打つ曲線が向きい繰り返す幾何学的にあらわした模様です。上昇の意味が込められており、平安時代以降、公家階級の装束や調度に用いられていた「有職文様(ゆうそくもんよう)」という格式高い模様です。

瑞雲 -吉時の前兆-

瑞雲瑞雲は中国の神仙思想しんせんしそうに影響を受けた柄で、おめでたいことがある前兆に現れる雲をデザインしたものです。「瑞雲」(ずいうん)とはそのような気象条件で生まれる現象のひとつ。太陽の近くを通りかかった雲が赤や緑など虹のように彩られる雲のことです。お祝いの席などでもその表現が使われます。

 

流水 -清らか / 厄除け / 火難除け-

 流れる水は腐らないことから「清らかさ」を意味する模様であり、お清めや厄除けにも活用されてきました。また、火難除けの意味もあります。

動物柄

可愛らしい動物や昆虫などをモチーフにした文様す。

鳳凰 -平和 / 夫婦円満-

鳳凰は、鶏と孔雀を組み合わせたような姿をした想像上の動物です。古来中国では「鳳凰は平和で幸せな世界が訪れるとき現れる」という言い伝えがあったことから、鶴と同様に、慶事を象徴する瑞鳥として愛されてきました。

龍 -力強さ / 全能 -

龍龍中国から伝わった想像上の霊獣です。天に昇り雲を起こし、恵みの雨を降らせる水神としても信仰を集めていました。手にもっている如意宝珠は様々な願いを叶え、天空に昇り自在に飛翔し、強い生命力に溢れた存在は、本願成就・上昇・力強さなど、様々な吉事を象徴しています。そのため、中国では皇帝のシンボルとしてあつかわれました。また、風水においては、龍は全ての運気が上昇するともいわれるので、開運アイテムとして人気を集め続けています。

鯉 -立身出世-

鯉急流の滝を上った鯉は、登竜門を通り、天まで登り龍となるという中国の故事から、立身出世の象徴とされます。この鯉の滝登りは、鯉のぼりのルーツでもあります。小さい男の子なら入覚や進学、成人男性なら昇進や昇格のお祝いにぴったりな柄です。

鶴 -長寿 / 夫婦円満-

「鶴は千年」といわれるように長寿の象徴として古くから用いられ来ました。また、つがいが仲良く一生を添い遂げ、例えどちらかが死んでも新しいパートナーを作ることはありません。このことから、夫婦円満の象徴とされています。

 

千鳥 -多幸 / 勝運-

 千鳥は「千取り」「千の福を取る」と言われ、縁起の良い柄と親しまれています。この千鳥に波の文様を組み合わせたのが波千鳥で、共に世間の荒波を乗り越えていくということから、夫婦円満と家内安全の意味が込められています。

蝶 -健やかな成長 / 夫婦円満-

 蝶は芋虫からさなぎ、そして美しい成虫の蝶へと成長していきます。このような蝶の華やかな変容から、健やかな女性の成長を表している柄です。また、蝶は産卵期を迎えるとつがいで仲睦まじい姿から、夫婦円満を表す吉祥文様としてもつかわれます。仏教では、蝶は極楽浄土に魂を運んでくれる神聖な生き物であり、輪廻転生の象徴であることから、仏具に蝶の装飾が使われることが多いです。武士の間では、不死・不滅の象徴として好まれ、家紋に蝶を用いた家もあります。また、優美なその姿から能装束や着物の柄としても取り入れられました。

幾何学柄

点や直線や曲線などによって構成した連続的・抽象的な文様です。

蜀江 -夫婦円満 / 長寿-

蜀江は中国の蜀の首都を流れる河で、この地域は良質の絹織物「蜀江綿」がもてはやされました。「蜀江錦」には八角形と四角形をつないだ文様が豊富に織り出されており、この文様自体を「蜀江文様」と呼ぶようになりました。日本最古の建築物・法隆寺伝来の宝物にも蜀江文様が見られ、日本とゆかりのあるデザインでもあります。中国では「八」は最も縁起のよい数字とされ、皇帝の住む北京の紫禁城にも、八角形の格子柄が取り入れられました。恋愛成就、夫婦円満、延命長寿などを願う蜀江文様八角形と四角形を隙間なく連続的につなげたこの文様の「蜀江」という呼び名は、中国の三国時代に魏、呉と共に三国時代を形成した国「蜀(しょく)」にあった「蜀江」という河の名前に由来しています。蜀江文様は、現在でも格調高い文様として、豪華絢爛な錦織により多くあらわされ、袋帯や飾り袱紗などに用いられています。の八角形と四角形の中に唐花や器物などの文様を織り込んだものが 能装束・茶器の至覆・書画の表装など名物裂として数多く残されています。

有職柄

奈良の正倉院宝物庫の美術品をモチーフとした文様。

八つ藤 -長寿 / 不死-

八つ藤とは、中央にある十字型の花の周囲を、藤の文様で囲んだ柄のことをいいます。藤は2つが1組になり、文様内には合計4組が用いられています。平安貴族の男子の衣装である指貫さしぬきなどに使われた格調の高い柄で、現代でも愛好されています。藤は寿命が長く、繁殖力が強いことから長寿、子孫繁栄の象徴とされてきました。栄華を極めた藤原氏の代表紋で、そこにあやかり藤紋を使用する人々も増えました。また、「ふじ」は不二、不死につながることから、古くから名前や家紋にも取り入れられてきました。